どうも!なしざわです!
いよいよ幹部候補生学校を卒業する時がやってきました!
この記事では正月~卒業までの期間をまとめています。
正月が明けてすぐに、幹部としての分岐点である職種・任地の発表があります。泣くか笑うかは区隊長しか知りません。笑
自分の幹部人生に大きな影響を与える職種の発表は同期全員の前で行われますよ!
その後、卒業旅行のような沖縄研修があります。そして卒業し同期たちはそれぞれの部隊へと飛びだっていきます。
『陸上自衛隊幹部候補生学校の全て』シリーズの第6弾です!
このシリーズも今回で最終章です。
辛く、厳しくも充実していた幹部候補生学校での生活が終わります。
ちなみに前回の記事 「夏季休暇~正月」 はこちらです!
【完成】100km行進、藤山武装障害走 (夏季休暇~正月)| 幹部候補生学校を見る
運命の時! ¦ 職種・任地の発表
正月明けすぐに職種と任地が発表されます!
候補生A:「職種どこ希望なの?」
候補生B:「自分は輸送科かなぁ、とりあえず後方職種希望で。笑」
候補生C:「俺は機甲科だよ!偵察にいってバイクに乗りたいからさ」
候補生D:「情報科だね!将来的には駐在武官を目指したいな」
こんな感じで入校当初から話題になっていた、それぞれの職種がいよいよ発表です!
発表は約330人の全員の前で発表されます!第3候補生隊の第1区隊から学番順で発表されていきます。
剛健大講堂の中央スクリーンに顔写真付きで職種・任地が映し出される方式です。
この職種発表はめっちゃ盛り上がりますね!笑
特にパイロットや空挺団、西普連、S指定(特殊作戦群候補者要員)など任期や注目度の高い場所に決まった時には一層盛り上がります。
あとは、任地が「遠軽」とか「与那国」とかヤバいところだった時ですね。笑いが起きます。笑
本人は「嘘でしょ!?マジか・・・」って作った笑顔で絶望を打ち消すのに精一杯です。
前回の記事でも書きましたが、中には全然希望してない職種を命じられる人もいます。
体力バリバリのめちゃくちゃ優秀な防大卒の人は普通科志望が多かったりします。
なのに、職種発表で「高射特科」とか「輸送科」とか言われるとみんな「えっ!?」って歓声でも笑いでもなく言葉を失いますね。
まぁその職種のホープとして期待されているので仕方ないと思いますが...ちょっと可哀そうですね。
この職種発表。約330人をひとりひとり発表するので時間がかかります。後半の第4候補生隊の時には結構ダレてきます。笑
こんな感じで、それぞれいろいろな思いを抱えながら職種が決定するのでした。
私はどちらも第1希望だったので喜びに満ち溢れてました!
意外に倍率の高い職種だったみたいですね。
沖縄研修
卒業前に沖縄研修があります!気分は卒業旅行です。笑
私ははじめて沖縄に行きましたね。「嘉数の戦い」の現地研修がメインだった気がします。
沖縄の街はなんというか「観光客のための街」って感じでした。観光客向けのショップや飲食店が多かったです。
夜は泡盛を飲んで、しめにステーキを食べるという沖縄の定番コースを楽しんできました。
異動先の連隊長に出す手紙は泡盛をいっぱい飲んだあとに書きました。笑
沖縄から送りましたけど、何もありませんでしたね。
整備・返納、そして清掃
この卒業前の時期で大変なのは物品の整備・返納、あとは使用していた隊舎の清掃です。
ずっと銃の整備をやっていた気がします。付教官の点検は非情なくらいに厳しいです。
この厳しさに気が狂ったのか、89式小銃を銀色になるまで金ブラシでこすってシバかれてた同期がいました。笑
けっこう伝説級ですね。彼は。
隊舎の清掃もキッチリやります!掃除は慣れてるので、テキパキと進みます。というか、普段からキレイなのでそれほど手間はかかりません。
環境美化係が大変なくらいです。笑
卒業パレードと卒業式の練習
卒業間際はパレードと式典の練習の繰り返しです。何回も何回も練習します。
優秀な成績だった人は各幕僚と小隊長としてパレードと式典の望みます。旗手はよく分かりません。区隊長の好みですかね。笑
感動の卒業式
卒業式の当日です。私は両親も実家から来ていました。家族が来ているところが多かったと思います。
ひとりひとり学校長から修了証書を受け取ります。各候補生の名前は、区隊長が読み上げてくれます。
パレードが終わるまでは緊張に包まれていますが、卒業パレードが終わった瞬間から一気に気が抜けます。
「とうとう同期たちとお別れか」
普通に泣いた
はい。普通に泣きました。笑
だって付教官と助教がめっちゃ泣いてるんですもん。あれは泣きますね。
思えば、大学を卒業してからまだ1年も経ってません。入校当初の自衛隊について何も知らなかった自分たちと比較すると、恐ろしいほど成長してました。
体つきもそうですが、「人に指示をすること」に慣れました。自分の考えを示し、「いつまでに何をどこまでやってほしいのか」が自然と指示できるようになっていましたね。
それもすべて区隊長、付教官、助教のおかげです!朝は点呼から夜は消灯後まで自分たちを指導してくれました。
「おはようおじさん」とか「朝イチから来るのやめてくれ」とかいろいろ思ってましたが、ほんとに成長できました。
ありがとうございました!
(たぶん見てないけど、てか見ないで欲しい。笑)
それぞれの部隊へ
幹部候補生学校を卒業し、同期たちはみんなそれぞれの部隊に飛び立っていきます。部隊勤務では、幹部候補生学校とは違う厳しさが待ってます。
しかし、幹部候補生学校を卒業できた人なら十分適性があります。きっと活躍できるでしょう!
次に同期が集合するのは、各職種ごとにBOC(幹部初級課程)です!
それまではお別れです。
『幹部候補生学校の全て』の終幕
全部で第1弾~第6弾で書いてきた『幹部候補生学校の全て』シリーズが完結となります。いや~書きましたね。笑
卒業してから約2年9か月経っていますが、よく覚えているものです。それだけ濃密な10ヶ月間でした。
これから入校する人や、幹部候補生の受験を考えている方の参考になればうれしいです。
読んで頂きありがとうございました!
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