この記事では陸曹候補生になるのに最短でどのくらいかかるのか解説しています!
一般曹候補生や自衛官候補生は、他の公務員試験と違う最大の特徴があります。それは、採用試験に合格=正社員ではないということです。
自衛隊において、定年まで勤務できる公務員として安定した地位を手に入れるためには3等陸曹以上に昇任しなければなりません。
そのためには陸曹候補生試験に合格する必要があります。もし、合格できなければ転職です。
自衛隊に入りたい人の多くは「特別職国家公務員」としての安定した地位に魅力を感じているはずです!ですから、最短で陸曹になって社会的信頼を獲得すべきです。
「じゃあ最短ってどれくらいなの?」
「諦めなきゃ何回でも受けれるって本当?」
「どのくらいまで陸士でいれるの?」
「注意しておくことは?」
この辺についてざっくり書いていきます。
陸士の現状 ¦ 静かなる有事
現在、陸上自衛隊では静かなる有事と言われるほど深刻な採用難・人手不足となっています。
以下のことが原因と言われていますね。
● 少子高齢化による若年人口の減少
●民間での売り手市場(就職しやすい)
●陸士の離職率の高さ
●18~22歳の心理的傾向として、「自由な働き方」を求めている。
少子高齢化による若年人口の減少は今後20~30年単位で深刻化していく避けられない問題でもあります。
自衛隊としては、地方協力本部を通じた募集の強化しています。
個人的には、採用数が減るのを受け入れて「戦略的に縮む」方向へシフトすべきだと思うけど...あとはシステムの導入かな。
採用年齢も引き上げられていますね!現状は下の表のようになってます。
種 目 | 採用年齢 |
自衛官候補生 | 採用予定月の1日において 18歳以上33歳未満 |
一般曹候補生 | 採用予定月の1日において 18歳以上33歳未満 |
陸曹になる競争は比較的緩やか
そんな背景もあり、陸曹候補生になるための競争は比較的緩やかになっていると考えて問題ないはずです。
ですが、 陸曹候補生試験では学科、体力測定、分隊教練、口述試験と総合的な素養が重視されます。
甘くなく、それなりの努力は必要です。
陸曹なれる最短の期間
下の表にまとめてみました。時期によって多少前後しますが、概ねこれくらいです。
1選抜とは、1回目の陸曹候補生試験で受かることをいいます。
最短でも一般曹候補生で約2年8ヶ月、自衛官候補生で約3年8ヶ月かかります。
陸曹候補生に受かってから3曹昇任までの期間が意外と長いですよね!この期間に地獄の陸曹教育隊に入校することになります。笑
1選抜で受かるのは難しい
1選抜で合格することはかなり難しいです。学科、体力測定、分隊教練、口述試験をかなりの好成績をとらなければいけません。
あとは、自衛官候補生なら連隊長・副長クラス、一般曹候補生なら旅団長の好みですかね!笑(半分は冗談、半分は本当です...)
2選抜、3選抜になるとそれだけ陸曹に昇任する時期も遅くなってしまいます。
何回でも挑戦できるわけではない(自衛官候補生の場合)
自衛官候補生の場合、入隊して2任期目で初めて受験ができます。
ですから、最大で3回までは誰でも受験することが出来ます。しかし4回目は受験できないかもしれません。
理由は継続任用の条件が厳しくなるからです。4回目は3任期目で受ける試験になります。
継続要件が厳しくなってる?(改定後)
下の表をご覧ください。
3任期目だけA以上になってますよね!これは『陸士の継続任用に関する達(第4条)』で示されているものです。
つまり、中隊長クラスが「こいつは優秀で見込みがあるから3任期の継続を認めよう」って判断しないと継続できないのです。特技も2つ以上取得していることが必要です。
したがって、もし継続できなかった場合は2任期(4年目)で任期満了で退職となってしまいます。
陸士のまま続けられるのは、基本2任期まで。認められれば3任期までと考えておくのがいいでしょう。
これって矛盾してる?
もし、その人が「優秀な陸士」だったらそもそも3回目までに陸曹候補生に合格しているはずです。
ですから、2任期までに合格を目指さないといけません。
4回目は確実に受けれるか分からないので、かなりの精神的なプレッシャーの中で受験をします。
しかし、3回目にはだいぶ慣れるのと合格させる側の人間心理的な部分も働くので(笑)、一定のラインを超えればしっかり陸曹になれるので安心してください!
注意!! 絶対に私生活で事故・違反を起こしてはいけない
入隊後、陸曹になるまでの長い期間...絶対に私生活で事故や違反は起こしてはいけません!
ちょっとしたスピード違反でもダメです!もし、違反や人身事故を起こしてしまったら陸曹にはなれません。
たとえあなたがどんなに優秀でも、陸曹にはなれないのです・・・
陸士でもクルマに乗ることはできます。しかし、このような理由で陸士のうちはクルマに乗ることをよく思わない部隊も多いです。
100%絶対に事故や違反をしないとは誰も言えないので。
注意!! 怪我に気をつけよう
基本的に2任期まででの合格を目指す必要があるので、怪我には気をつける必要があります。
怪我をすると、十分な体力練成ができないほか、各種特技であるMOSの教育に参加するチャンスが減ってします可能性があるからです。最悪、陸曹候補生試験を受けることができなくなり、貴重な半年間を無駄にしてしまう可能性があります。
怪我に注意!!
この記事のまとめ
以上になります!
陸曹になれば「公務員の安定」が手に入ります!頑張ってくださいね!
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