公務員は優秀な若手ほど辞める?幹部自衛官では必ずしも当てはまらない

自衛隊

「優秀な若手ほど公務員を辞めてしまう...」

優秀で向上心があり、いろいろな分野への関心が高い人ほど公務員を辞めていってしまうという傾向が国家公務員・地方公務員問わず存在しているようです。

私も元国家公務員で幹部自衛官として勤務していました。

その経験から言わせてもらうと、この傾向は幹部自衛官には必ずしも当てはまらないと思います。

なぜなら、優秀な人は「できる幹部」というレッテルを貼ってもらえるからです。

いったん「できる幹部」として所属している組織で認識されると業務がこなしやすくなりますし、その人の承認欲求も満たされます。

若手幹部にとってはとてもうれしいことです。その人の自信にもつながります。

では、辞めていった人を分類するとどうなるでしょうか?

結論、大きくはこの3パターンに分けられると思います。

・他にやりたい業界・業種が見つかり退職 → 4割
・うつ病や精神的に潰れてしまったことがきっかけで退職 → 4割
・結婚や家庭環境の変化、怪我・病気により退職 → 2割

統計は存在しないのであくまで私の経験上です。

幹部自衛官に限れば、「優秀な若手ほど辞める」とは言えません。

優秀な人でも退職する理由はこの3パターンのどれにもなりえます。

ただ、他にやりたい業界・業種を見つけて退職していった人のほうが優秀な人が多かったイメージです。

これらの分類について個別に見ていきます。

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他にやりたい業界・業種が見つかり退職(計画的な転職)

このパターンで退職していく人の1番の特徴は計画性があることです。

幹部自衛官を退職するには時間がかかります。その時間も考慮して行動していることが多いです。

多くの人が退職まで年単位で計画していました。

転職に向けて勉強したり、スキルを習得しようとしている

計画性が高いため、転職に向けて様々な努力をしている場合が多いです。

語学スクールに通って勉強や経営・会計に関する資格やスキルの習得をし始めたら危険信号です。笑

自衛隊の幹部として生きていくなら、英語力を高めたり、経営・会計の知識を習得する必要はべつにありません。

そういう知識やスキルの学習をし始めたら将来的に転職を考えているとみて間違いないでしょう。

希望する業界・業種の研究もすでに進めている

転職に向けての業界・業種の研究もすでに進めている場合が多いです。

特に防大出身の若手幹部は就職活動の経験はありません。一般大卒の幹部でも、「就活では公務員試験しか受けていない」というパターンの人も多いです。

転職活動をする際には、「転職エージェント」を使っても使わなくても業界・業種の研究は必須です。

計画的であるがゆえに誰にも相談はしない

「退職しようか悩んでいるだけど、どう思う?」

このタイプの人達はそんな相談は特にしません。もし誰かに言うなら、「来年の3月で退職しようと思ってるんだ」っとこんな感じでしょう。

なぜなら、次の仕事でやりたい業界・業種もすでに決まっていて、転職に向けてすでに行動しているからです。

また、「退職しようと思っていること」が職場にバレて得をすることは何もありません。

なるべくバレないように隠密に行動している人が多かったです。笑

私はこのパターンでした。
優秀ではなかったですが。笑

うつ病や精神的に潰れてしまい退職

若手幹部とはいえ、仕事は忙しいですし、何より責任も大きいです。

上司に厳しく指導され、自分よりもずっと年上の部下に突き上げられるような環境になってしまう若手幹部も少なくありません。

上司と部下、その部隊の状況にもよりますが、うつ病や精神的に潰れてしまう幹部もいます。

うつ病や精神的に潰れる = 即退職ではない

当たり前ですが、公務員なのでうつ病や精神的に潰れてしまってもクビや退職にはなりません。

病気休暇と有給休暇を組み合わせて1ヶ月~3ヶ月ほど休養がとれます。というか、強制的に休暇扱いになります。

その後は役職や勤務地の異動をして、復職することが多いです。

多くは部隊内での異動になります。
なぜなら、「うつ病や精神的に不安定な幹部」をどこの部隊も受け入れたがらないからです...

復職できても依然のようなパフォーマンスに戻るまでは時間がかかる

やはりうつ病や精神的に潰れてしまうと復職しても依然のように働けない場合も多いです。

「潰れる前は人当たりが良くて仕事も早かったのに...」という状況になりがちです。

それはそうですよね...1度「心が壊れてしまっている」んですから。

もちろん!時間が解決してくれる部分もあるので、回復して仕事をこなしている幹部の方もいます。

復職せずに退職してしまう

うつ病や精神的に潰れたことがきっかけとなって退職を決意する人もいます。

その人達の多くは1~3ヶ月の休暇中に退職後の人生について考えることが多いようです。

独身ならその人自身の問題で済みますが、家族がいる場合はそうもいきません。

若手幹部の多くは独身かつ転職も比較的容易です。
復職ではなく依願退職を選択する割合は部内幹部やある程度のキャリアを積んだ幹部よりも多いですね。

結婚や家庭環境の変化、怪我・病気により退職

結婚については女性の若手幹部に多いですね。自衛隊では「自衛官同士の結婚」が非常に多いです。

「女性自衛官の活躍推進」を促進するためにも女性の幹部自衛官が働きながら子育てできる環境を整備しようとしています。

しかし、実態は厳しく、幹部自衛官と子育ての両立は難しいため退職を選択する人が多いイメージです。

割合としては少ないですが、「怪我や病気」で退職していった方もいます。

自衛官としての勤務に支障が出る場合には依願退職せざるを得ない状況になります。

最後に

幹部自衛官においては「優秀な若手ほど辞める」とは言えないと思います。

優秀な人も退職しますし、そうでない人も退職します。

ただ、うつ病や精神的に潰れて退職していくのは問題です。自衛隊の文化のような考え方で、「幹部人生で3回は死ぬほど辛い時期がある」、「潰れる寸前まで追い込まれて這い上がるから大きく成長する」のようなものがあります。

本当に潰れてしまっては意味がありません。そして、「潰れそうかどうか」を正確に判断することは困難です。

気を付けないと「ホントに必要な人材」を失ってしまう可能性もあります。

公務員の中でも特殊な幹部自衛官の退職に関する記事でした!

読んで頂きありがとうございました。

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