【実情】自衛隊の長期休暇 | 休暇なのに拘束されるのはなぜ?

自衛隊

自衛隊の長期休暇は長いと思っている人は多いのではないでしょうか。

実際、自衛隊への入隊を勧誘する時の売り文句のひとつに「自衛隊の長期休暇は民間企業と比べても長い」というものがあります。

確かに、自衛隊ではゴールデンウィーク、夏季休暇、年末・年始休暇で前後に代休奨励日を設定するため、期間としてはかなりの長期休暇になります。

しかし!その期間を全て休暇として自由に過ごせるわけではありません。

もちろん、当直勤務や警衛・消防といった特別勤務で長期休暇に勤務につかなければならない人もいます。

特別勤務はしっかりと勤務として認められるので、代休も発生しますし手当も発生します。

問題は、勤務ではないのに拘束されて自由に行動できない日が多く存在することです!

今回はそんな「なぜ、休日なのに拘束されることが多いのか」について実情を説明していきたいと思います。

このせいで、「長期休暇のほうが逆に休めない」っていう不思議な現象が起きます。
さらにその拘束の実態は年々厳しくなっているようです・・・

 自衛官は実は休んでいるようで好きなように長期休暇を満喫できてはいないのが現状なのです...

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なぜ、自由な休暇が少ないのか

休暇に拘束される理由は全て即応態勢の確立にあります!

自衛隊が国防を主任務としている以上、「有事の際にはすぐに出動できるように心身ともに準備をしておくこと」は必須のことです。

しかし、長期休暇にあってはこの即応態勢が過剰とも言えるレベルで強化されます。

その結果、「休日なのに出かけることもできず、お酒を飲むこともできない、もちろん実家に帰省するのも難しい」といった、もはや休日といえないような日が多く存在するのです。

次からはそんな即応態勢のもとに拘束される事項を個別でみていきましょう。

待機要員(消防待機)

長期休暇に限らず、自衛隊の営内で生活している人の中から各部隊ごと指名されます。

この待機要員は、不測事態が起きた際に対処できるように文字通り「待機」している要員です。

火事が起こった場合の消火だけでなく、異変があった場合の捜索・点検など、営内にいることを理由にわりと何でもやらされます。笑

したがってこの待機に当たっている日は、それが土日・祝日であってもずっと営内に拘束されます。しかも、勤務ではなく休日として。

もちろん、待機しているだけなので何も起きなければただ営内で過ごしているだけです。

貴重な休日が「営内という場所」に拘束されることになります。

比較的若い新隊員が待機要員に指定されることが多い印象ですね...
「外出なんてしなくていいや」って人には別に関係ないですが。笑

初動対処部隊 │ FAST-Force(ファスト・フォース)

自衛隊には災害派遣での常時の即応態勢維持のため、初動対処部隊を各部隊ごとに編成しています。

名前を「FAST-Force(ファスト・フォース) 」といいます。

規模は部隊によって様々ですが、ほとんどは小隊規模(30名程度)です。

このFAST-Forceでは、呼集がかかってから1時間以内に出動できる態勢を確立しなければなりません。

もう1度言います。1時間です。

ですから、このFAST-Forceについている日はいつでも出勤できる態勢を維持しないといけません。

正直、家が遠い人なんて絶対に1時間では間に合わないです。

車両や装備品はすでに準備してある状況ですが、やはり1時間は厳しいですね。消防のように勤務として待機しているなら十分可能ですが。

これも勤務ではなく待機なので、代休や手当は発生しません。何も起こらなけらば、どこにも行けませんが休日扱いです。

FAST-Force(ファスト・フォース)についている時はずっと電話を気にしていました。深夜でも呼集がかかる可能性もあるので。

その他の待機部隊・要員

長期休暇になると即応態勢の確立に向けて、それぞれの師・旅団ごとに様々な態勢をとります。

中には中隊規模(60~120名程度)の即応待機部隊を編成するところもあるようです。
 
その出動までの時間は2時間~6時間と結構差があります。6時間待機であれば、ある程度買い物に出かけたりする余裕があります。

ただし、距離にもよりますが帰省は厳しいかもしれませんね...

いざ、有事や災害が発生した場合に駐屯地に帰ってくる手段が確保できない可能性がありますから。

各隊区ごとにLO(連絡要員)を確保

自衛隊では、各部隊ごとに「隊区」と呼ばれる管轄地域のようなものを設定しています。

その地域で災害等が発生した場合には、その隊区担当部隊が主力となって対処する仕組みになっています。

ここで、各自治体の災害対策本部に自衛隊からの連絡役として「LO(エルオー)」と呼ばれる要員を派遣します。

この要員も1時間で出動できるように待機しておく必要があります。

人が全然足りない

さきほどまで述べた待機要員だけでも結構な人数になりますが、加えて当直、警衛・消防といった特別勤務要員もいます。

その結果、ほとんどの人員が特別勤務か待機要員につかないといけない状況になり、「長期休暇のほうが逆に休めない」という事態が生起してしまうのです。

この現状は、「静かなる有事」とも言われる採用難・若い人材不足によってより厳しくなっていると感じました。

特に人数の少ない部隊ではかなり厳しいですね。
私も12日間の長期休暇で、純粋な休日は1日だけってこともありました。

自衛官は大変!

自衛隊は長期休暇が長いのが魅力というのは、確かに本当です。

しかし、その長期休暇の中には待機要員として拘束されている時間も含まれています。よって、一般人の思う「何もなく自由に過ごせる長期休暇」というのはちょっと違います。

「自衛官は24時間勤務だ」という言葉で片づけるのは簡単ですが、実際に勤務するのはとても大変です。

特別職国家公務員として確かな社会的地位と安定した給料がもられるのと引き換えに、プライベートを犠牲にしなければならない場面があるもの事実です。

自衛隊が災害派遣ですぐに対処できるのは、各隊員の献身的な働きがあってこそです。

自衛隊員は目立たないところでも頑張っています!

以上です!

参考になればうれしいです!

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